シアリスの有効成分はタダラフィル

現在、勃起不全(ED)の患者の多くが愛用している「シアリス」には、有効成分としてタダラフィルが1錠につき10~20mg含有されています。
タダラフィルの成分のイメージ
タダラフィルは、ホスホジエステラーゼ5(PDE5)阻害薬に分類される成分の一つです。
PDE5は環状グアノシン一リン酸(cGMP)を分解し別の物質に変える働きがある酵素で、これを阻害することによって体内のcGMPの濃度が減少するのを抑制します。
なぜこれが勃起不全の治療に有効なのかを知るためには、勃起のプロセスを知ることが重要です。
cGMPは感覚器や妄想で性的な刺激を受けた時に分泌される物質で、濃度がたかまると平滑筋が弛緩されて血管が拡張され、やがて陰茎海綿体に血液が流入して勃起がはじまります。
その後、PDE5によってcGMPが分解され、cGMPの濃度が減少すると、海綿体に流れ込む血液の量が減り、近くを走る静脈の圧迫が開放され、滞留していた血液の流出がはじまり、陰茎は元の大きさにもどります。
勃起不全の人は、外的要因や心理的要因によって、健康な男性のように性的刺激をあたえてもcGMPの濃度が高められない状態に至っていることが考えられます。
これを解消するためには、cGMPを分解するはたらきがあるPDE5を抑制できる物質を投与し、cGMPが作用しやすい環境を作り出すのが有効と考えられます。この考えをもとにつくられたのがPDE5阻害薬です。
タダラフィルが登場した頃、PDE5阻害薬としては既にシルデナフィルとバルデナフィルが知られていました。
タダラフィルはこれらの物質より効果の持続時間が長く、かつ食事による薬効の影響が殆どないことから登場後すぐに注目されはじめ、やがて世界的なシェアを獲得するに至りました。